話し方教室 教養講座-効果的コミュニケーションのカギ「口は一つ、耳は二つ!」
「口は一つ、耳は二つ」という言葉は、色んな国で言われています。日本でも、アメリカでも、ヨーロッパでも、そしてアジアでも。
そして、その意味するところも、どの国も同じです。つまり、自分が話すことの2倍、相手の話を聞きなさい、ということです。
一方通行では、真のコミュニケーションではない
良いコミュニケーターとして、言葉の力と表現力は不可欠です。自分の考えを明確かつ説得力を持って伝えることは、ビジネスや個人の成功に直結します。明確で分かりやすい表現力は、混乱を避け、効果的なコミュニケーションのための基盤になります。
しかしながら、口ばかりが過ぎれば、相手とのコミュニケーションは一方的になってしまいます。これでは、真のコミュニケーションとはいえません。
話す以上に、相手の話を聞く姿勢が、信頼関係を築く上であまりにも重要になります。
アクティブリスニングの重要性
「耳は二つ」という表現は、話すことの2倍、相手の話をよく聞きなさい、という教えです。
相手の話を注意深く聞くことは、コミュニケーションの中での理解を深め、信頼を築くための重要なステップとなります。
能動的、積極的なリスニングは相手の意図や感情を理解しやすくし、対話の質も向上させます。また、聞いた上で、相手の発言に適切に反応することで、対話は、より意味のあるものとなるのです。
バランスの取れたコミュニケーションで信頼関係を構築する
成功するコミュニケーションとは、話すこと、そして聞くことのバランスが取れたものです。したがって、自分の意見を適切に表現するだけでなく、相手の意見や感情に対しても敏感であることが求められます。
バランスがとれたコミュニケーションは、仕事だけではなく、個人的な関係においても重要であり、相手との共感、そして信頼を築く礎となります。
話し方教室の視点/今日の一言
「相手の話を『聞く』ことの意味を理解せよ」
「口は一つ、耳は二つ」という言葉は、単に、話すことより2倍聞く、という量的姿勢を表現したものではありません。相手への共感や敬意という質的姿勢までをも含んでいるのです。
そして、聞くことの真意は、相手を理解すること、共感すること、そして、信頼関係を構築することにあります。
相手の話をしっかり聞き、より豊かで深い人間関係を構築できたなら、仕事や日常生活においてより良い結果を得ることは、そんなに困難なことではありません。
学院総長 酒井美智雄
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