話し方教室 教養講座-医療従事者はコミュニケーションスキルを磨かなければならない!


医療従事者にとっては、技術的なスキルや知識だけではなく、優れたコミュニケーション能力も極めて重要です。患者との適切なコミュニケーションは、治療の成功に直結し、患者の安心感や信頼感を築く上でも不可欠になります。

患者が治療に参加するためのコミュニケーション

医療従事者は、患者の健康と幸福を最優先に考える必要があります。そのためには、患者中心のアプローチが欠かせません。

これは、患者の感情やニーズに共感し、適切な対応を行うことを意味します。コミュニケーションは、患者が自身の状況や治療計画を理解し、積極的に参加できるようにするための重要な手段です。

ちなみに、医療従事者は、言葉だけでなく、非言語的なサインや患者の反応にも敏感である必要があります。

医療従事者に必要なエンパシーと共感力

医療従事者は、患者が抱える感情や不安を理解し、それに適切に対処する能力が求められます。エンパシー(相手の立場になって考えや感情を想像する力)や共感は、患者との信頼関係を築く上で不可欠です。

患者が自分の状況や感情をオープンに語りやすい環境を作るためには、医療従事者が積極的に聴き、理解しようとする姿勢が重要です。

これによって、患者は自分の考えや意見を自由に表現し、治療に対して積極的な姿勢を持つことができるのです。

チーム医療のためのコミュニケーション

医療現場では、医師、看護師、技術者などさまざまな専門家が連携して患者のケアを行います。そのため、効果的なチームワークと相互コミュニケーションが不可欠です。

医療従事者は、他のメンバーとの円滑なコミュニケーションを通じて、情報を共有し、連携を図る必要があります。これによって、患者へのケアが継続的で一貫性あるものとなります。

また、チーム全体が協力して問題解決に取り組むことで、より良い治療結果を得ることもできます。

話し方教室の視点/今日の一言
「医療従事者は、コミュニケーションスキルの専門家でもあれ」

医療従事者に専門分野の知識や技術的スキルが求められるのは当然のことです。しかしながら、それだけでは充分とは言えません。

なぜなら、医療従事者が相手にするのは、生身の人間。しかも、元気な時よりも、ネガティブな状態に陥っている人間だからです。

そこで、医療従事者が「接し方」をはじめとしたコミュニケーションスキルを磨くことは、患者の安心や治療効果を向上させるうえで極めて重要になってきます。

「医療は患者のためにある」。今一度この原点に立ち返って、医療に携わる人々に、コミュニケーションスキルを磨き続けること。そう注文しておきたいですね。

学院総長 酒井美智雄

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