話し方教室 教養講座-研究者に必要なコミュニケーション能力!
研究者として成功を収めるためには、卓越した研究能力だけでは不十分です。その成果を共有し、他者との協力を促進し、研究資金を確保するためには、効果的なコミュニケーション能力が不可欠になります。
明瞭な表現力
研究成果を理解しやすい言葉で表現する能力は、研究者にとって最も基本的かつ重要なスキルの一つです。
複雑な概念やデータを、異なる専門分野の聴衆や一般の人々にも理解できる形で伝えることが求められます。これには、専門用語の適切な使い方、簡潔かつ明瞭な文章の構成、そして視覚的な資料を用いた説明が含まれます。
研究者が自らの発見を、分かりやすく人々に伝えることができれば、その研究はより大きな影響を与え、資金提供者や同僚からの支持も得やすくなります。
ストーリーテリングの力
人は物語に引き込まれるものです。研究者が自らの発見や成果をストーリーとして構築することで、聴衆の注意を惹き、記憶に残りやすくすることができます。
つまり、ストーリーテリングで、研究の目的、挑戦、発見、そしてそれが社会や学術界に与える影響を、物語の形で伝えるのです。
これにより、聴衆は研究内容を単なるデータや事実の羅列ではなく、一つの流れるような物語として捉えることができ、より深い理解と興味を抱くようになります。
プレゼンテーション能力
研究者にとって、学会や会議でのプレゼンテーションは、自らの研究を同僚や業界関係者に紹介する絶好の機会です。
このとき重要になるのが、説得力あるプレゼンテーション技術です。これには、視覚的資料の効果的な使用、話す速度や音量の調整、聴衆の目を見てのコミュニケーション、そして質問への的確な対応が含まれます。
説得力のあるプレゼンテーションによって、研究者は聴衆に強い印象を残し、その重要性や緊急性を訴えることができます。
話し方教室の視点/今日の一言
「研究者はコミュニケーション能力開発に取組め」
研究者に必要なコミュニケーション能力は、単に情報を伝える以上のものです。それは、聞き手の関心を引き、理解を深め、行動を促す力ともいえるでしょう。
上述したコミュニケーション能力を磨くことで、研究者は自らの研究に対する支持を広げ、より大きな影響を与えることができるようになります。
「研究はおもしろいが、説明や発表は嫌」。そんな方は、いますぐコミュニケーション能力開発に取り組んでください。そのスキルの向上に比例して、研究が評価されることも多くなるはずです。
学院総長 酒井美智雄
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