話し方教室 教養講座-コミュニケーションスキル不足は、健康リスクをはらんでいる!
コミュニケーションスキル不足は、単に日常生活における不便や誤解を生むだけでなく、心身の健康にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。
関係構築が困難な人は、社会的孤立と心理的問題を引き起こす
コミュニケーションスキルが不足していると、人との関わりを築くことが困難になります。
この結果、友人や家族との繋がりが希薄になりがちで、社会的孤立へとつながる可能性があります。社会的孤立は、孤独感、不安、うつ病などの心理的問題を引き起こす重要な要因となり得ます。
心理学の研究によれば、人付き合いが充実している人は、そうでない人に比べて精神的な健康状態が良好であることが示されています。
つまり、コミュニケーションスキルを向上させることは、社会的孤立のリスクを減らし、心理的健康を守る重要なステップであると言えます。
誤解・衝突・対立が、ストレスを生み身体的健康問題を引き起こす
コミュニケーションスキルの欠如は、日々の生活におけるストレスの源となります。
職場や学校、家庭内での誤解や衝突は、コミュニケーションが不十分な場合にしばしば発生します。これらのストレスは、血圧の上昇、心臓病、睡眠障害、免疫系の低下など、様々な身体的健康問題を引き起こす可能性があります。
一方で、効果的なコミュニケーションスキルを持つ人は、対立をうまく処理し、ストレスを効率的に処理することができます。したがって、コミュニケーションスキルを向上させることは、日々のストレスを軽減し、身体的健康を維持するためにも不可欠です。
医療におけるコミュニケーションは患者の健康に直接影響する
医療におけるコミュニケーションは、患者の健康に直接的な影響を与えます。
コミュニケーションスキルが不足している患者は、症状を正確に伝えたり、治療計画を理解し実行したりすることが難しい場合があります。これにより、治療の遅延や誤解、さらには治療の失敗につながるリスクが高まります。
逆に、患者と医療従事者の間で効果的なコミュニケーションが行われることで、患者の満足度の向上、治療計画の遵守率の向上、そして最終的には治療成果の向上が期待できます。
患者自身が自分の健康状態や必要とするケアについて明確に伝え、医療提供者からの情報を正確に理解する能力は、治療の成功に不可欠になります。医療の場面においても、コミュニケーションスキルは私たちの健康と直接的に関わっているのです。
話し方教室の視点/今日の一言
「コミュニケーションスキルを高めて、より良い人生を歩め」
アリゾナ州立大学の調査によると、コミュニケーションスキル不足の被験者は、ストレスや孤独感、肉体的な健康の低下がある、といっています。
同大学社会行動科学部の責任者であるセグリン教授のよれば、コミュニケーションスキル不足とは、「感情をぶつける能力」「自己主張する能力」「理解・共有する能力」「不当な要求に耐える能力」が不足していること、ということです。
思うに、人との関係構築は、相手を理解し共感することから始まり、そして、時折、自己主張をしたり感情をぶつけあうことで深まります。
もちろん、仕事をしていれば、不当な要求に耐えなければならないことも少なくありませんが、そのストレスも、仲間や親しい人に打ち明けることで解消できてしまいます。
私たちは、社会で生きていく以上、人付き合いを避けては通れないのです。それなら、コミュニケーションスキルを磨いて、人間関係を楽しみ、より良い人生を歩むことが得策だとは私は思っています。皆さんのお考えは、いかがでしょうか?
学院総長 酒井美智雄
■ 記事関連・話し方講座/人間関係・対人関係改善コーチング
■ 話し方教養講座提供/©話し方教室の名門・日本コミュニケーション学院(東京)/話し方教室教養講座・スタッフ委員会