話し方教室 教養講座-聴衆の記憶に残るスピーチをするコツ!

 

スピーチは、単に情報を伝えるだけでなく、聴衆の心に深く響き、長く記憶に残ることが重要です。そのためには、内容だけでなく、伝え方や構成に工夫を凝らす必要があります。

メッセージを明確にする、具体的に話す

スピーチで最も重要なのは、伝えたいメッセージを明確にすることです。聴衆がスピーチを聞いた後に何を感じ、何を学んでほしいのかを明確に設定することで、スピーチの全体像が整理され、より効果的に伝わります。

メッセージはシンプルで一貫性があり、具体的であることが求められます。抽象的な話や複雑な理論を多く含むスピーチは、聴衆にとって理解が難しく、記憶に残りにくい傾向があります。

そのため、1つか2つの主要なポイントに絞り、具体例を用いて話すことで聴衆が内容をイメージしやすくなり、より記憶に残るスピーチとなります。

感情に訴える、ユーモアを交える

スピーチが人々の心に残るためには、感情に訴えることが重要です。

感情は人の記憶を強化する力があります。例えば、共感を呼ぶエピソードや、自分自身の体験を交えた話は、聴衆にとって親しみやすく、感情的なつながりを感じさせます。特に、困難を乗り越えた経験や感動的な瞬間は、強く心に刻まれものです。

また、ユーモアを交えることも効果的です。適度なユーモアは場を和ませ、聴衆との距離を縮めるだけでなく、リラックスした状態でメッセージを受け取ることができ、印象に残りやすくなります。

感情的な要素をうまく取り入れることで、聴衆の心に強いインパクトを与えることが可能です。

視覚に訴える、聴覚を刺激する

人は視覚・聴覚から多くの情報を得ており、これらを刺激することで、記憶に残るスピーチを実現できます。

例えば、パワーポイントのスライドや動画、図表などを活用することで、聴衆の視覚に訴えることができます。ただし、これらは補助的な役割に留め、スライドに頼りすぎないことが重要です。

スライドがメインになると、スピーカーの話に集中できなくなってしまうため、あくまでスピーチの内容を補強する役割として使います。

また、声の抑揚や間の取り方を工夫することも、聴覚を通じて記憶に残るスピーチを行うためのコツです。単調な話し方は聴衆を飽きさせ、メッセージが伝わりにくくなります。

強調したい部分では声のトーンを上げたり、重要なポイントの前後で間を取ることで、聴衆に深く印象付けることが可能になります。

話し方教室の視点/今日の一言
「記憶に残るスピーチをするには、感情訴求と練習が必須」

スピーチは一方的な情報伝達ではなく、聴衆との心の交流であり、その中で生まれる感情や共感が、聴衆の心に長く残ります。左記を意識してスピーチを組み立てることで、より効果的にメッセージを伝え、聴衆に深い印象を与えることができるのです。

さらに、聴衆の記憶に残るスピーチを実現するためには、練習も欠かせません。スピーチの内容をしっかりと練り、何度もリハーサルを行うことで、自信を持って伝えることができます。

そうして、自信を持って語る姿勢は、聴衆の心に響き、記憶に残るスピーチへとつながる重要なポイントとなります。

学院総長 酒井美智雄

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