話し方教室(東京) コラム「黙って聞くことこそ、最も力強い主張である。」

【今日の金言/2024-10-13】

「黙って聞くことこそ、最も力強い主張である。」
ヴィクトル・フランクル

この言葉は、深い洞察と人間性の理解を反映しているといえます。

聞くという行為の力

コミュニケーションにおいて「聞く」という行為は、しばしば話すことの影に隠れがちです。しかし、効果的な聞き手になることは、相手に対する敬意を示し、理解を深めるための重要なステップです。

聞く行為自体がコミュニケーションの形としての力を持ち、相手の話を真摯に受け止めることで、自らの意見や感情を主張するよりも強い影響を与えることができます。フランクルの言葉は、このような背景から、聞くことの積極的な価値を教えています。

「聞くことが、力強い主張」になるとは

沈黙は多くの場合、無関心や受動的な態度と解釈されがちですが、意図的な沈黙はコミュニケーションの中で非常に強力なツールとなります。

沈黙を通じて、我々は相手に考える時間を与え、また自らも内省の機会を得ることができます。このプロセスは、相互理解と相互尊重に貢献し、言葉に頼らない形で自らの意志や主張を伝える手段となり得ます。フランクルは、そのことを言っているのでしょう。

聞くことで深い信頼関係が築かれ共感が生まれる

黙って聞くことは相手の言葉を受容し、それを理解しようとするプロセスです。これは、コミュニケーションの中で相手に対する尊重と関心を示すことで、関係構築において重要な役割を果たします。

相手が自由に自己表現できる空間を提供することで、より深い信頼関係が築かれ、共感や共有の感情が育まれることになります。

フランクルの格言は、コミュニケーションおける「聞く」ことの重要性を再認識させてくれます。積極的な聞き手は、人間関係を深化させ、その結果、より良く相手を説得できます。黙って聞くことが、まさに、強力な主張そのものに転化することを教えているのです。

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