話し方教室(東京)「話し方にも役立つ!報告書の書き方のコツ」

報告書は、早く、短く、正確に

ビジネスコミュニケーションの指導をしていると、ビジネスマンから「報告書」の書き方のコツを聞かれることも少なくない。

そこで今回は、私なりの「報告書のコツ」を述べてみよう。コツは3つだ。1.早く、2.短く、3.正確に、である。

早く、報告書を提出

報告書を依頼した側(上司)は、まだか、まだかと、報告書が上がってくるのを待っているものである。ビジネスではスピードが大事なのは、報告書も同じ。

例えば出張報告。

翌日会社に出てから書いている輩も多いが、出張報告書は、翌朝一番で提出するもの。そのためには、戻りの車中で仕上げなければならないのだ。

車中で一杯やりながら帰りたいのもわからなくはないが、戻りの車中なら、まだ記憶も鮮明なので報告書を書くべきなのだ。

ただ、勢いに任せて書くと、内容の欠落や無駄も発生する。だから、翌朝提出前に見直す時間も必要になる。

私の場合、色んな報告書を、依頼した側が「もう出来たの?」というタイミングで提出してきたものだ。

短く、報告書を書く

短くとは、2つの意味で短くだ。一つは、全体のボリュームを短く。もう一つは、センテンス(文章)を短く。

まずは、ボリューム。

報告書自体は、原則1枚。せいぜい多くても2枚まで。それ以上は、内容を絞って「添付資料」とする。

報告書を見る側は、報告書を書く側よりも、もっと忙しい。そこに配慮しなければいけないのだ。

続いて、センテンス。

全体のボリュームは少なくても、ダラダラと1センテンスが長いと、読む気がしなくなる。わかりづらいのだ。だから1文を短く書くこと。

1文・何文字まで、と法律で決まっているわけではないが、おおよそ60字までとするのが通例だ。これを超えるようなら文章を分割した方がよい。

正確に、報告書を書く

報告書は、それを見る側が、それを元に判断する材料となるもの。だから正確でなければならない。早く、短い報告書ができたとしても、それが不正確な情報では、見る側が判断を間違うことになる。

正確にとは、事実は事実として明示すること。

自分の意見や考えや推測は、必ずその旨断って書くことが大事だ。事実と意見を分けられない人達は結構多いので、注意しなければならない。

上司が知りたいのは、基本「事実」情報だ。事実さえ正確なら、判断は上司単独で出来るものだから。

また、正確さを期すには、次のテクニックも必要になる。それは、よけいな修飾語は極力控え、箇条書き形式で書くこと。また、流れは「結論から理由」、「結果から経過」となるように書くことだ。

報告書と、プレゼンテーションの共通点

報告書の、早く・短く・正確には、口頭のプレゼンテーションにもあてはまる。そして、報告書もプレゼンも、たくさん実践した人が、よりうまくなるのは同じこと。

ぜひ、嫌がらずに、取り組んで欲しいと私は思っている。

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