話し方教室(東京) コラム「コミュニケーションの目的は、共感と理解を深めること。」
【今日の金言/2025-03-09】
「コミュニケーションの目的は、共感と理解を深めること。」
カール・ロジャース
この言葉は、心理療法においてのみならず、日常の対話においても重要な指針を提供しています。
共感の重要性
共感は、他者の感情や状況を理解し、その人の立場に立って考える能力です。
共感を通じて、人々は他者の感情や思考を「感じる」ことができ、これがコミュニケーションを円滑にし、深い人間関係を築く基盤となります。特に困難な感情が絡む場面では、共感的な反応は相手に安心感を与え、話しやすい環境を作り出します。
カール・ロジャースはクライエント中心療法を提唱し、療治者がクライエントに対して無条件の肯定的関心を持つことの重要性を説きましたが、これは日常生活においても同様に適用が可能です。
真の理解とは
理解を深めるとは、単に情報を受け取ること以上の意味を持ちます。これには、話された内容の背後にある意味や感情を読み解くことが含まれます。
人々が自分の考えや感情を言葉にするとき、それには様々な背景があります。コミュニケーションのプロセスにおいて理解を深めるためには、言葉の表面だけでなく、その背後にある意図や文脈をも考慮に入れることが大切です。
相手の言葉だけでなく、非言語的なサインや状況の文脈も理解することが、真の意味での理解へと繋がるのです。
コミュニケーションの究極の目標とは
ロジャースの見解によると、コミュニケーションの最終的な目的は、関係性の構築と維持にあります。
共感と理解を深めることは、信頼と相互尊重の構築に直接寄与し、より健全で持続可能な人間関係へと導きます。ビジネスの場から家庭内の対話に至るまで、どんな環境でもこの原則が適用されることで、より効果的で意味のある交流が可能となります。
人間関係の深化は、個々の成長だけでなく、集団としての協力や調和の向上をもたらすのです。
ロジャースのこの格言は、私たちが日々のコミュニケーションを通じてどのように互いに接するべきか、そしてその接し方が、いかに他者との深い結びつきを生み出すかを教えてくれています。つまり共感し、理解すること。このことを決して忘れてはならないでしょう。
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