話し方教室「コミュニケーション行動に遺伝の影響はあるか?」
ソーシャルメディアの利用にも遺伝の影響
サイエンス・デイリーは5月2日、ソーシャルメディアの利用にも遺伝の影響があるという研究を紹介した。この研究は米オハイオ州ケントにあるケント州立大学で行われ、第67回国際コミュニケーション学会で発表された。
これまでに行われた双子の行動遺伝学の研究では、コミュニケーション行動の広い範囲で遺伝による影響があることがわかっている。
この研究では行動遺伝学のフレームワークと2013年に米国で実施された調査で得られた双子に関するデータを用いて、ソーシャルメディアの利用における環境と遺伝的な因子の影響を分析した。
コミュニケーションにおける遺伝的影響研究の出発点
分析の結果、ソーシャルメディアの利用におけるデータ分散のうち、3分の1から3分の2が遺伝的な影響を受けていることがわかった。この研究はソーシャルメディアの使用にも遺伝的な影響があることを初めて示した。
行動遺伝学の研究は特定の遺伝子の影響で人が特定の行動をとる、という関係を示すものではない。ソーシャルメディアに対応する遺伝子は存在しない。
しかし遺伝が神経細胞の活動に関与し、認知機能や人格に影響を与え、ひいてはメディアの選択や効果にもつながっていく。この研究はコミュニケーションにおける遺伝の影響を解明する出発点だと研究者はコメントしている。
■ 記事関連・話し方講座/仕事で必須の2大コミュニケーション能力開発・話し方教室
■ 話し方コラム提供/©話し方教室の名門・日本コミュニケーション学院(東京)/話し方コラム・スタッフ委員会