話し方教室東京 コラム|認知症介護者のコミュニケーション・トレーニング!

認知症介護者へコミュニケーショントレーニングをした結果

米国を本拠地として科学関係のニュースを紹介するサイエンス・デイリーは2月21日、片方が認知症を発症したカップルにコミュニケーションのトレーニングを施した研究を紹介した。

長年連れ添ってきた配偶者が認知症を発症し、介護の専門家ではないもう一人が相手の世話をしている例は多い。

フロリダ・アトランティック大学で開発されたコミュニケーションのトレーニングは、認知症患者を含むカップルのコミュニケーションを助け、協力的な関係を助長する効果があることがわかった。

トレーニングは介護者のコミュニケーション技術を向上させただけでなく、介護される側の言語、非言語コミュニケーションにも良好な影響を及ぼした。この研究は高齢者精神医学ジャーナルで発表された。

記憶を試す発言は、患者の気持ちを萎えさせる

例えば介護者は「写真の中であなたの隣にいる人は誰?」などと認知症患者の記憶を試すようなことを口にしてはいないだろうか。介護者は善意からのつもりでも、相手の記憶を試すような発言や暗に批判的な内容は、聴き手を恐れさせ、交流を求める気持ちを萎えさせる。

トレーニングは介護者のこうした発言や相手の目を見ないなどの行動に対する意識を高め、悪影響が予想される行動の削減を目指した。

米国では現在540万人以上がアルツハイマー病や関連する認知症を抱えており、自宅で介護する家族は1500万人以上になるという。

話し方教室の要点「認知症介護者へのコミュニケーショントレーニングのポイント」

記事は、認知症を発症したカップルの「介護する側」に、コミュニケーションのトレーニングを施したらどうなったかを紹介している。

結果、「トレーニングは介護者のコミュニケーション技術を向上させただけでなく、介護される側の言語、非言語コミュニケーションにも良好な影響を及ぼした」という。

また、記事は、「相手の記憶を試すような発言や暗に批判的な内容は、聴き手を恐れさせ、交流を求める気持ちを萎えさせる」とも言っている。

これには見覚えがある。私の母親が認知症になった時、しばしば「僕は誰かわかる?」とか、「さっき、何食べた?」など記憶を試す発言をしばしばしていたのだ。でも、これはいけないらしい。

認知症患者が激増しているこの日本でも、介護者のコミュニケーションスキルのトレーニングが重要になることは間違いないだろう。

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