話し方教室(東京) コラム「話術よりも聴術。」

【今日の金言/2024-04-16】

「話術よりも聴術。」
古代中国の諺

この言葉は、コミュニケーションの本質に対する深い洞察を提供しています。

この短いフレーズには、効果的なコミュニケーションのための重要な原則が含まれており、特に現代社会においてもその意義は大きいといえます。

聴くことの重要性

コミュニケーションは、単に情報を伝える行為以上のものです。相手の言葉を理解し、感情や意図を汲み取る過程も含まれます。

聴くことに重点を置くことで、話し手は相手が本当に何を言いたいのか、どのような感情や疑問を持っているのかを深く理解することができます。

これは、対人関係を築く上で非常に有効であり、信頼関係の構築や誤解の解消につながります。また、聴く力は相手に対する敬意を表す行為であり、この敬意がコミュニケーションを円滑に進める鍵となります。

聴くことの心理的効果

効果的なリスニングは、相互作用においても重要な役割を果たします。

人は自分の話を真摯に聞いてもらえると感じると、よりオープンになり、コミュニケーションが活性化します。これは、家庭、職場、教育の各環境での人間関係の質を向上させることができます。

心理的には、聞かれることによって自己肯定感が高まり、ストレスや孤独感が軽減されることが知られています。したがって、リスニングはただ情報を得る手段以上に、相手に安心感や居場所を提供する手段となり得るのです。

パブリックスピーキングにおける聴術

パブリックスピーキングにおいても、「聴術」は非常に重要です。

これは、質疑応答のセッションで、聴衆の質問に対して真摯に耳を傾け、適切に応答することはもちろんですが、それだけを意味するのではありません。

スピーカーとして話している最中でも、スピーカーは聴衆の反応を注意深く観察し、そのフィードバックに敏感であることが重要であるということも含んでいます。

そうすることで、スピーカーはプレゼンテーションの内容を調整し、より効果的に情報を伝えることが可能になり、結果、信頼性や説得力も高まるのです。

この格言は、話す技術だけでなく、それ以上に聞く技術に価値を置くことで、より効果的なコミュニケーションが可能になることを教えてくれているのです。

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