話し方教室東京 コラム|青少年期は、声から感情を読み取る能力が低い

「声」から感情を読み取る能力の調査

マギル大学は、大人に比べ青少年期は、お互いの声からでは感情が読み取りにくいという学術論文を掲載(2018/08/27)。特に怒りや卑劣、嫌悪感などを表現する声を理解するのが困難だという。これは「青少年と大人の声による感情と社会的意思の認識・年齢による違い」という研究論文で、ジャーナル・オブ・ノンバーバル・ビヘイビアに掲載された。

研究者は、13歳から15歳まで50人、18歳から30歳まで86人の声から「あなたがそれをするとは信じられない」など中立的で簡単なフレーズを録音。

スピーカーとリスナーの年齢を組み合わせながらそれぞれ怒り・悲しみ・幸せ・恐怖・嫌悪の5つの基本的な感情、友好的・または反抗的な態度を選択してもらい認識精度を調べた。

青少年は「声により表現」する能力、またそれを理解する能力が低い

上記の調査結果は、大人は同年代の仲間の感情、10代の青年期の感情を認識することに問題はなかった。しかし青少年期は、大人の感情を理解することはできたが、同年代の仲間の感情を認識することに苦労したという。

その理由の1つに、以前別の研究で10代が感情を認識できる声を生成する能力が低いということを挙げている。つまり声によって表現する能力(つまりコミュニケーションスキル)、それを理解する能力ともに欠けており、社会的に困難な時期を迎えている。

論文では、表現力の低さの手がかりを解釈することが青少年の手助けにつながると述べている。

■ 記事関連・話し方講座/仕事で必須の2大コミュニケーション能力開発・話し方教室

■ 話し方コラム提供/©話し方教室の名門・日本コミュニケーション学院(東京)/話し方コラム・スタッフ委員会