話し方教室(東京) コラム「人々が話すとき、完全に聞きなさい。ほとんどの人は決して聞かない。」

【今日の金言/2024-09-04】

「人々が話すとき、完全に聞きなさい。ほとんどの人は決して聞かない。」
アーネスト・ヘミングウェイ

この格言は、コミュニケーションの質を高めるために非常に重要な指摘をしています。

人間関係における聞くことの重要性

コミュニケーションは、話すことだけでなく、聞くことによっても成り立っています。

良好な人間関係を築くためには、相手の言葉だけでなく、その背景にある感情や意図も理解することが必要です。このプロセスは、「アクティブリスニング」として知られており、相手の話を注意深く聞き、理解し、適切に反応することを指します。

アクティブリスニングにより、相手に対する敬意を示すとともに、信頼関係を築く基盤を強化することができます。

なぜ多くの人は聞いていないのか

多くの人が本当に聞いていない理由は多岐にわたります。

一つには、現代社会の速さと情報過多が挙げられます。情報があふれる中で、私たちは常に次の情報へと急ぐようになりがちで、一つ一つの会話にじっくりと耳を傾ける余裕が失われがちです。

また、自己中心的な思考が強い場合、他人の話よりも自分の考えや意見を優先してしまうため、相手の話を本心から理解しようとする姿勢が欠けることがあります。このような状況は、コミュニケーションの質を下げ、誤解や対立を生む原因にもなります。

聞くことによって得られること

真に聞くことは、相手に対する敬意と共感を示す行為です。相手の言葉を深く理解することで、その人の真意や感情を感じ取ることができ、より密接な人間関係を築くことが可能になります。

また、聞くことによって得られる情報は、意思決定や問題解決においても重要な役割を果たします。他人の視点を理解し、それを自分の知識や経験と結びつけることで、より豊かで多角的なアプローチが可能になります。

さらに、聞くことでコミュニケーションが改善されれば、誤解を避け、効果的な協力関係を築くことができます。

ヘミングウェイの格言は、私たちが日常的に見過ごしがちな聞くことの本質を浮き彫りにしています。コミュニケーションの全体的な質を高め、より充実した人間関係を築くためには、言葉を発する前にまず真摯に聞くことから始めるべき。そう言えそうです。

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