話し方教室(東京) コラム「誰かを説得するには、彼らの言葉で話し、彼らの感情に訴える必要がある。」

【今日の金言/2024-06-26】

「誰かを説得するには、彼らの言葉で話し、彼らの感情に訴える必要がある。」
ウィリアム・シェイクスピア

この格言は、説得の技術についての深い洞察を提供しています。

言葉の選択の重要性

説得を試みる際に最も基本的でありながら重要な要素の一つは、相手が理解しやすい言葉を選ぶことです。

シェイクスピアが指摘するように、「彼らの言葉で話す」とは、単に同じ言語を使うことだけではなく、その人の文化的背景や教育レベル、専門知識に合わせた語彙を選ぶことを意味します。

例えば、専門的な話題について非専門家に説明する際には、専門用語を避け、より一般的で理解しやすい言葉を使うことが望まれます。

相手の言葉を用いることで、メッセージが直接的に伝わり、相手に親しみやすさを感じてもらうことができるのです。

感情へ訴えることの重要性

人間は論理だけで行動するのではでははなく、感情的に動く存在です。

シェイクスピアは「感情に訴える必要」を述べており、これは説得の際に感情的な絆や共感を生み出すことの重要性を強調しています。

感情に訴えかける方法は多岐にわたりますが、もっとも代表的といえるものがストーリーテリングです。これを用いることで、リスナーの感情に訴えかけることができます。

例えば、自己の体験を語ることで共感を誘い、リスナーが同じ感情を体験することを可能にします。また、リスナーの希望や恐れに直接的に言及するなら、感情的な反応を引き出しやすくなります。

説得力あるコミュニケーションの原則

説得力のあるコミュニケーションは、言葉と感情の両方に適切にアプローチすることで築かれます。つまり、相手の視点を理解し、その視点から情報を提供することで、より説得力を持たせることができます。

また、説得には信頼の構築が不可欠であり、自分自身の誠実さや誠意を相手に伝えることで、その効果を高めることができるのです。

そして、言葉選びや感情の訴えかけがうまく組み合わさることで、メッセージが心に響き、より深い影響を与えることが可能になるわけです。

シェイクスピアの提唱する説得の技術は、現代のあらゆるコミュニケーションの場面でも有効に機能することは明らかです。言葉と感情の適切な扱いが、相手を動かし、望む成果を引き出すことは昔も今も変わらないと言えそうです。

■ 記事関連・話し方講座／あがり症専門 話し方教室・目的別・話し方講座一覧

■ 話し方コラム提供／©話し方教室の名門・日本コミュニケーション学院(東京)／話し方教室コラム・スタッフ委員会