話し方教室(東京) コラム「効果的なコミュニケーションは、20%が知識であり、80%がその知識に対する感情である。」
【今日の金言/2024-09-02】
「効果的なコミュニケーションは、20%が知識であり、80%がその知識に対する感情である。」
ジム・ローン
この格言は、コミュニケーションの本質を的確に捉えています。
知識の役割と限界
まず、コミュニケーションにおける「知識」の重要性について考えます。知識とは、話題に関する事実や情報のことで、相手との対話を円滑に進める基盤を提供します。
例えば、ビジネス会議でのプレゼンテーションでは、製品の詳細や市場分析のデータが必要です。この知識がなければ、議論の出発点すら築けません。
しかし、知識だけがすべてではありません。知識・情報を伝えることがコミュニケーションの全てではなく、その情報がどのように受け取られ、感じられるかがもっと重要であるという点を、彼は強調しています。
感情の力とその影響力
続いて、コミュニケーションにおける「感情」の役割に焦点を当てます。感情は、メッセージがどのように伝えられ、受け取られるかに大きな影響を及ぼします。
感情とは、言葉の選び方、声のトーン、非言語的なサイン(ジェスチャー、表情など)を通じて表現されます。たとえば、熱意を込めてプロジェクトについて語ることで、聞き手にポジティブな影響を与え、プロジェクトへの関心や支持を高めることができます。
感情は、相手との共感を築くための重要な鍵となります。共感されることで、情報はより深く、持続的に受け入れられるようになります。感情がコミュニケーションにおいて大きな部分を占める理由は、相手に行動を促したり、意見を変えたりする力を持っているからなのです。
真に効果的なコミュニケーションにするには
要するに、知識と感情のバランスを取りながら、効果的なコミュニケーションを実現することが重要といえます。このバランスを達成するためには、まず自己の感情を理解し、コントロールすることが極めて大切です。
自分の感情がどうあるかを理解し、それを適切に表現することで、意味あるコミュニケーションが可能になります。また、相手の感情や反応を敏感に察知し、それに応じて自分のメッセージを調整する柔軟性も欠かせないものです。
つまり、情報を伝える際には、単に事実を並べるのではなく、その情報がどのように相手の感情に訴えかけるかを考え、情緒的な要素を加えること。これが効果的コミュニケーションのために欠かせないものと言ってよいのです。
ジム・ローンは、知識と感情の間の適切なバランスが、真に効果的なコミュニケーションを実現する鍵であることを私たちに説いていると言ってよいでしょう。
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