話し方教室東京 コラム|「大事なことは、ゆっくり話す」その効果の科学的証明!

内耳の聴覚的情報処理メカニズムとは?

リンショーピング大学(スウェーデン)とオレゴン健康科学大学(アメリカ)の研究チームは、「ネイチャー・コミュニケーションズ」にて、コミュニケーションにおいて「内耳」が聴覚的情報を処理するメカニズムを発表した。

内耳は、コミュニケーションを通して聞き取った情報のなかより、ゆっくりと話された言葉・単語を拾い、重要な聴覚的情報として認識して脳へ伝達するという。

内耳は「ゆっくり話された音を、重要な聴覚的情報として認識」する

内耳は、2種類の言語音(高周波変動、音型の一定パターン)にて聴覚的情報を処理する。音型の一定パターンは、音声信号の構造として認識されるが、話す速度によって大きく変わるという。

これまで、音型のパターンは、話の内容を理解するうえで重要な要素であると考えられてきた。今回の研究により、内耳は、耳から入る音のなかより、ゆっくりと話された音を聞き分け、重要な聴覚的情報として認識したうえで音声状信号に変化させ、微小電流により、聴神経を経由して脳へ伝達することがわかった。

話し方教室の視点「パブリックスピーキングでは強調点を、ゆっくり話そう!」

今回この情報を取り上げたことには理由がある。皆さんが人前でスピーチやプレゼンをする時に、「大事な点は、ゆっくり話す」ことをしたいただきたいからなのだ。

もちろん、パブリックスピーキングだけではなく、日常の会話においても、話し手が話の要点を強調したり重要事項を話す時は、「ゆっくり話す」ことが大事だといえる。「ゆっくり話す効果」が科学的に証明された以上、意識的にそうしていくことが大事のことだろう。

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