話し方教室・学院総長のコラム「心の師との会話」
四十にして惑わず、とは言うものの
論語では「四十にして惑わず」といいます。
私は四十をとっくに過ぎましたが、なかなか「惑わず」の境地には達しません。時折、いや、しばしば道に迷うことがあります。
そんな時よく思い出すのは、私が若い頃、直接お会いしてお教えをこうた方々の言葉です。
電力会社の会長をなさっていた瓦林先生からは、「自制心をもってすれば、何事もかなえられる」。
また、石油会社の社長をされていた坂本先生からは、「60、70鼻たれ小僧。80、90働き盛り。100でお迎えまだ早い」。
両先生とも、実業界ではよく知られた方で、豪傑でした。
ただ、随分前に他界されましたので、もう教えをこうことはできません。
今は亡き、心の師との会話で状況を打開
でも、私には、今何かを相談したら、両先生がどんなアドバイスをしてくださるのか、よくわかります。
「酒井君、ちっちぇーことで悩むなよ!君らしくないぞ!!でも悩んで死にたくなったら、死ぬ前に必ず会いに来いよ!」と言って、豪快に笑い飛ばすに違いないのです。
私は道に迷った時に、両先生とお会いしているシーンをたびたび思い浮かべては、そこから一人脱出しているのです。
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