話し方教室(東京)/朝礼スピーチの話材「5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の心」

5S(ゴエス)とは何か

マネジメントに携わる人なら「5S」(ゴエス)を知らない人はいないだろう。
5Sとは、「整理、整頓、清掃、清潔、躾」のこと。アルファベットで表すと、全部Sで始まる。だから5S。

5Sは、日本の工場の生産現場の改善活動から生まれたもの。大きな工場に行くと、必ずといっていいほど、5S(または4S)が掲げてある。建設現場の安全対策としても、5Sをよく見かける。

5Sができない理由

5Sは、今では一般的にかなり浸透し、普通のオフィスでもよく言われるようになっている。でも実際のところは、空念仏だっだりもする。なかなかキチンとは、できないらしい。

なぜ、キチンとできないのだろうか。

実は、5Sの中身は、どれも耳慣れた言葉ばかりだが、意外と「具体的な理解」はされていないのではないだろうか。それが、なかなかキチンとできないことの大きな理由の一つだと私は思っている。

5Sを定義する

そこで、それぞれの、言葉の意味を具体的に定義してみよう。
私は、かつて、社員研修の場などで、次のように定義して用いてきた。

1.整理
要らないものを、捨てること。要るのものは、必要最小限とすること。

2.整頓
物の置く場所を決めること。使ったら、必ず決めた場所に戻すこと。

3.清掃
箒で掃くことと、雑巾がけのこと。もちろん、掃除機でも、モップでもよい。

4.清潔
3.のキレイな状態を、ずっと維持すること。

5.これは、一般の躾とは少し意味合いが違う。上記の1.~4.がチャンとできるようになるまで、しつける(やらせる)ことだ。

どうだろうか?
これで、かなり5Sがやりやすくなるのでは、ないだろうか。

皆さんの職場でも、「いつも口を酸っぱくして言っているのに、なかなか部下がやってくれない」ことがあるかもしれない。

そんな時は、言葉を「具体的に理解できているか」、「すぐやれるレベルまで落とし込んでいるか」。そんな風に考えてみることも大事だと私は思っている。

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