話し方教室 教養講座-管理職の部下への指示・コミュニケーションのあり方!
明確な目標と期待の設定
管理職の基本的な責務の一つは、部下に対して明確な目標と期待を設定することです。
これは、部下が何を達成すべきか、そしてその達成に向けてどのような行動を取るべきかを明確に理解するために不可欠です。目標は具体的かつ達成可能でなければならず、部下のモチベーションを高め、自己実現につながるようなものであるべきです。
目標を設定する際には、SMARTの法則(具体的、測定可能、達成可能、関連性があり、時間の制限がある)を用いることが有効です。また、定期的なフィードバックを通じて、これらの目標が適切に管理され、必要に応じて調整されることが重要です。
エンパワーメントの促進
部下が自らの判断で行動し、問題解決を図る能力を伸ばすためには、エンパワーメント(=力づける、支援する)が重要です。
管理職は、部下に対して必要なリソースや情報を提供し、自信を持って仕事を進めるためのサポートを行うべきです。エンパワーメントは、単に自由を与えることだけではなく、部下が自分の決定に責任を持つ環境を整えることも含まれます。
これには、失敗を許容し、それから学ぶ機会を提供する文化の醸成も含まれるため、リスクを恐れずに新しいアイディアやアプローチを試すことが奨励されるべきです。
効果的コミュニケーションスキルの必要性
管理職として部下と効果的にコミュニケーションを取るためには、相手を尊重し、開かれた対話を促進するコミュニケーションスキルが必要になります。これには、聞き手としての能力を磨くことも含まれます。
部下の意見や感情を理解し、適切な反応を示すことで、信頼関係を築きます。また、明確かつ簡潔に意思を伝えることで、誤解を避け、スムーズな仕事の進行を助けることができます。
また、コミュニケーションは双方向のプロセスであるため、定期的なミーティングや個別面談を通じて、部下からのフィードバックを積極的に求め、それに基づいて自身の管理スタイルの改善につなげることも重要になります。
話し方教室の視点/今日の一言
「管理職のコミュニケーションスキルは、組織の成功を左右する」
部下への効果的な指示とコミュニケーションは、組織の成功を左右する重要な要素です。そこで、上記の三つのポイントを実行に移してください。そうすれば部下との関係を強化し、チーム全体の生産性と満足度を向上させることが可能になるでしょう。
ついでながら、コミュニケーションスタイルはワンパターンではよくありません。状況に応じてコミュニケーションの手法を変えることが肝心です。例えば、緊急の場合は直接的かつ迅速な指示が必要になります。一方で、日常的な場ではオープンで対話的なアプローチが効果的といえるでしょう。
いずれにしろ、管理職には、継続的な学びと自己反省を通じて、これらのコミュニケーションスキルを磨いていくことが求められているのは間違いありません。
学院総長 酒井美智雄
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