話し方教室 教養講座-管理職の部下への接し方・叱り方!
管理職として、部下との良好な関係を維持しながら効果的に指導することは、組織の成功に不可欠です。部下への接し方や叱り方には特に注意が必要で、それが直接的にチームのモチベーションや生産性に影響を与えます。
管理職はコミュニケーションで部下との信頼関係を築く
部下との関係構築の基盤となるのは、効果的なコミュニケーションです。
管理職は、開かれたコミュニケーションを心掛けることが重要で、常に正直かつ透明性を持って情報を共有する必要があります。そして、部下の意見や感情を尊重し、積極的な聞き手になることで、信頼関係を築くことができます。
管理職はまず、明確な目標を共有することが重要です。そうすることで、部下はその達成に向けて具体的な行動を起こしやすくなります。
また、定期的なフィードバックが欠かせません。この時、良い点だけでなく、改善が必要な点についても、フィードバックを提供する必要があります。
叱らなければならない時の叱り方とは
もし、部下を叱る必要がある場合、その方法やタイミングが非常に重要になります。
叱り方一つで部下のモチベーションを大きく左右するため、注意しなければなりません。そこで、叱る場合に重要なことは、他の同僚がいる前で叱ることは避け、プライバシーを尊重して個別に話をすることです。
そして、具体的かつ建設的に叱ることが重要です。つまり、叱る理由を具体的かつ客観的な事実に基づいて説明し、改善のための具体的な方法を提案する必要があるのです。
管理職は部下の成長を支援する環境を作るのが仕事
もちろん、管理職の役割は部下を叱ることではありません。彼らの成長と成功を支援することが役割です。つまり、部下の成長を促す環境を整えることが管理職の仕事といえます。
そうすることで、部下自身が自らの問題点を認識し、改善に向けて努力するようになります。もちろん、そのためには教育とトレーニングの機会を提供することも必要です。スキルアップのための研修やセミナーへの参加も奨励すべきでしょう。
実は、部下にとって最も強力な学びとは、上司のロールモデルとしての振る舞いです。管理職自身が行動や態度で良い例を示すことが、部下にとって最も強い学びになることを上司は忘れてはなりません。
話し方教室の視点/今日の一言
「管理職は、意識して、コミュニケーションスキルを磨かなければならない」
管理職はコミュニケーションを通じて部下との健全な関係を築き、組織全体の成長と向上に貢献しなければなりません。
明確な目標設定を行いそれを部下と共有し、目標達成に向けて動いてもらう。そして、定期的に目標達成度を評価し、部下にフィードバックを提供する。これら一連の流れが日常的な管理職の仕事といえます。
そして、目標共有も、達成への動機づけも、さらにフィードバックも、すべてコミュニケーションです。したがって、管理職は意識してコミュニケーションスキルを磨かなければならない、と言えるのです。
管理職のコミュニケーションスキルが向上した時、部下との間には、より強固な絆が形成され、チーム全体の士気も向上し、より生産性の高い職場が実現することでしょう。
学院総長 酒井美智雄
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