話し方教室 教養講座-雇用主との賃金交渉のポイント!
徹底的な情報収集を
賃金交渉に臨む前に、徹底的な情報収集が不可欠です。
まず、自身の価値を正確に評価しましょう。これには、自身のスキル、経験、業績、市場価値などを含めた全体像を客観的に把握することが必要です。
さらに、業界の標準的な賃金水準や同様の職種の平均給与についても調査し、参考にします。情報の不足は、交渉の最大の弱点となります。充分な情報収集を行うことが重要です。
目標設定と妥協点の明確化を
賃金交渉では、目標となる給与水準を明確に設定することが重要です。
しかし、目標が高すぎると雇用主との交渉が難航する可能性があります。ここで重要なのは、自身の目標と現実的な妥協点を明確に区別し、交渉の際に適切にバランスを取ることです。
目標設定は個々の状況に応じて異なりますが、自身の市場価値を踏まえた上で、具体的な数字を設定しましょう。
自身の主張を的確に伝え、柔軟性をもって交渉を
賃金交渉では、コミュニケーションスキルと交渉戦略の組み合わせが成功への鍵を握ります。
まず、相手の立場や関心事を理解することが重要です。雇用主の立場や資金状況、業績目標などを考慮し、自身の主張を的確に伝えることが求められます。
交渉の際には、相手の反応を注意深く観察し、適切なタイミングで譲歩や追加情報の提供を行います。さらに、柔軟性を持って交渉に臨み、Win-Winの解決策を模索することも重要です。
最終的には、双方が満足できる合意に達することを目指します。
話し方教室の視点/今日の一言
「交渉に強い人とは、口が達者な人ではなく、用意周到な人である」
交渉に強い人とは、世間的には、口八丁な人と思われているようです。しかし、それは違います。交渉力の源泉は、周到な事前準備にあります。つまり、徹底的に準備できる人が、交渉に強い人なのです。
交渉の成否は、事前準備で大方決まります。そして、事前準備とは、上述したように、徹底した情報収集、それを受けての目標設定・妥協点の明確化になります。そして、それを踏まえた上での、当日の交渉でなければ勝ち目はありません。
いくら、当日の交渉だけ頑張ったところで、相手をうならせることはできないのです。充分に準備した人だけが、雇用主との賃金交渉に臨む資格がある、そういっても過言ではないでしょう。
学院総長 酒井美智雄
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